当診療所の窓絵はちょっと有名(笑)
パーマ屋さんで髪を切りに行った時のこと、そこのスタッフさんに
「先生のとこの窓の絵、今度はいつ変わるんですか?」
と尋ねられ、面食らったことがあります。通勤の途中がうちの診療所前の県道だそうで、毎朝目に飛び込んでくるとのこと。またある患者さんが
「ウチの孫が、幼稚園バスで通るときに楽しみにしてるんですよ」
と言われたことも。
このように、みなさんけっこうウチの窓絵をご覧になっているいるわけですが、宣伝効果を期待するでもなく、絵を描くのが好きというわけでもなく、ましてや目立ちたいわけでもなく、ある事情で描くことにしたのですが、その理由が
あまりにも、外から明け透けだから
に他なりません。
当診療所は初夏から秋にかけて、グリーンカーテンが窓を覆っています。これが枯れる冬~春にかけては、患者さんが窓に向かってうがいをすることになり、これを嫌がる人もいて、プライバシー面から配慮が必要になった、という事情があります。
で、最初に描いたのがこれ。
これを描いた当時、福山さんはまだ結婚前で、女性の憧れを一身に背負った存在。スタッフからは「下手に描いたら許しまへんで!」と脅かされましたので、気合を入れて描き作業時間は数時間。結構な労力です。それでも女性陣を中心に好評を博しましたので、苦労が報われた感がありましたが、この世の常で、ピンチはいきなり訪れる。なんと、これを描いた2カ月後に、福山さんが結婚。
福山ロスに陥った女性たちから、見るのが辛いと言われるようになり、窓絵としては短命に終わります。
で次に描いたのがこれ。
ところが、これまったくウケなかった。特にドコモユーザーのお年寄りには、「誰ね?これ」とまあ散々。比較的短命に終わります。3人もいるので、描くのは大変だったのに。しかも、あまり似ていない。
ならばとばかりに、これを描いたのですが
見慣れたキャラクターということもあってか、みなさんまったく無反応。普遍的かつタイムリーでインパクトのある素材として、次に選んだのがこれでした。
これはウケました! 外を歩いている人でさえニコニコしながら振り返って見るほど。国民的キャラクターということでしょうが、この絵はしばらく存在しました。窓絵はどれも描くのは骨が折れるんで、やれやれと言ったところです。ところが2年もすると、更新リクエストが聞かれるようになります。
国民的人気キャラクターは誰か……当時、オリンピック2連覇を果たした羽生結弦くんか、と思って描き始めたのですが、何度描いてもどうしても似ない! 端正なしょうゆ顔って難しいですね。というわけで描いたのがこれ。
これは実に描きやすかった! 30分しかかからない。ブルゾンさんには申し訳ないけど、濃い顔だちでありがとう(笑)
だけど人の心は移ろいやすいもので、あっと言う間に陳腐になる。そこで次にこれ。
まあ、当時の人気はすさまじく、これを描いている途中から窓の外に小中学生がたかる(笑)
しかし、人気の出たものほど飽きられるのも早く、次のキャラを探さねばなりません。鬼滅の次にくるのは呪術回戦だ、ということで描いたのですが……
が、映画上映されたわりには鬼滅ほどの知名度はなく、現在は右の窓にこれ
そして左の窓には
となりましたが、しばらく描きたくないよ~(笑)