ドリフ、紅白、そして中居くん

コーヒーブレイク

この国はつくづく平和だと思います。
庶民の暮らしを直撃する物価高や凋落する一方の経済問題をよりも、フジテレビにまつわる一連の報道に余念がない。NHKでさえニュースのトップに中居くん問題を据えていたし、サマリーからフジテレビに関する項目が消えることがありませんでした。おかげで連日、患者やスタッフ、家族はなにか報じられるたびに中居くん問題を口にします。わたしはそれら煽情的な言葉に頷きはしますが、所詮はどうでもいいことなのです。同様に感じている人は少なくないようですが、そのような(私からすれば)真っ当な意見は黙殺される。所謂、〝ホワイト社会〟の弊害だと思っています。

私見ながら、なんだかフジテレビが可哀相に思えた会見でした

いつ頃から始まったのだろうか……

かつては平成の色男と称された石田純一さん。不倫は文化だと言って憚りませんでしたが、当時、下半身スキャンダルが発覚しても、彼は芸能界から姿を消すことはありませんでした。そして令和のいま、エロ案件で文春砲の餌食になった人たちを思い浮かべてみると……ベッキーと川谷エノン、アンジャシュ渡部、とにかく明るい安村、斉藤由紀、そして松本人志といった芸能人の他に、五体不満足の乙武君、山尾志桜里、元SPEEDの今井絵理子といった面々が並びますが、社会的な名誉を失墜させた彼らは、石田純一さんとどこが違うのかわかりません。はっきりしているのは、スキャンダルを報じた文春が部数を伸ばしたということだと思うのです。

書き手の正体

10時間にも及んだフジテレビの会見を、私は車載のテレビで〝聴いて〟おりました。運転中に画面を注視するのは違反ですから、もっぱら音声だけですが、かえってその方が、会見の異常性がよくわかりました。
前回の会見の反省から、今般は入場者に制限を設けませんでしたが、10時間にも及ぶことになったダラダラ会見の元凶がここにあると多くの方が言っておられます。私も聞くに耐えない内容が殆どだったのでは?と思い、延べにして一時間ほどで視聴を切り上げました。こりゃ日をまたぐぞ、と。そしてそれは現実となったわけです。

彼女には申し訳ないが、かつての国会で菅総理の人格を攻撃したときの様子を思い浮かべてしまった

わたしが聞くに堪えないと感じたのは、あるフリーランスの女性ライターが質問に立った時のこと。とにかく感情的で、会見席にならぶ役員たちの理性を逆撫でしょうとしか思えなかった。そしてなにより、質問の内容がくだらない。他にも数名のフリーランスライターが、同様の醜態を晒したわけですが、これがダラダラの元凶であることは明らかでした。
会場に集った質問者を私なりに分類すると

【マトモ】……質問の内容が的確に本質をとらえ、かつ短い……フジテレビ社員
【普通】………中居氏への性上納システムがフジテレビ社内に存在したか否かに集中……メディア各社
【最悪】………感情的に煽り、役員たちをいたずらに激昂させようとする……フリーのライターたち

とまあ、このようになるかと思います。

私も文章を書いて金銭を得ている者のひとりであるわけですが、フリーのライターの気持ちも少しは理解できる。作家であれエッセイストであれライターであれ、文章を売るからには、それを誰かが買ってくれる商品価値があるものではならない。だから極端なことを言えば、東スポのような煽情的な見出しに沿った内容───主観と恣意に満ちたものであってもかまわない、憶測で真実以外の内容を面白おかしく盛ってもかまわないという倫理観に陥ってしまうかもしれません。
歯科にかぎって言えば、週刊誌の表紙を『この歯医者はヤバい』、とか『やってはいけない歯科治療』なんて書かれていると、ついつい買ってしまいがちになる。あの手の歯科バッシング記事は、実のところかなりの部数を歯科関係者が買っているのではないかと推測しております。何を隠そう私もそのひとり。つまり編集部やライターの術中にまんまと嵌まっているというわけですww

ですからね、
週刊誌の煽り記事なんか真に受けてはいけない!
ということなんですわ。特に健康にまつわるセンセーショナルな記事には眉唾なものが多く、その殆どが偏っていると言っておきますよ。
あとついでに、週刊誌の巻末にありがちな飲食の紹介記事、あれもぺーぺー社員が書いている場合が多いそうですww

視聴率低迷を言われがちな大河ドラマ、紅白歌合戦

NHKオンデマンドより引用。大河ドラマ『平清盛』役の松山ケンイチさん

ネット界隈ではNHK叩きとも思える記事も珍しくないですよね。特に言われがちなのが、大河ドラマと紅白歌合戦。NHKには、見もしない番組のために視聴料金を払うなんざ理不尽だ、即刻スクランブル放送に切り換えろ!なんてネガな意見が多いわけです。
わたしの記憶では、大河で過去最低の視聴率だったのがクドカン脚本の『いだてん』、次いで松潤主演の『どうする家康』だったと思いますが、長らく大河ドラマ史上過去最低と言われたのが松山ケンイチさん主演の『平清盛』。じつはわたくし、この大河ドラマはかなり面白かった感想を持っています。とかく大河は、戦国か幕末でないとウケないと言われますが、同作品の舞台は平安末期。当時の兵庫県知事に「画ヅラが汚い」と言われたり、登場人物が藤原〇〇、平〇〇、源〇〇ばかりで区別がつきにくいといったネガがありました。しかし保元、平治のふたつの大乱、そして平家の栄枯盛衰はハラハラどきどきしながらテレビにかじりついておりました。『どうする家康』も、主演の松潤の演技が下手だと散々言われましたが、家臣団を固める大森奈央さん、松重豊さんら名バイプレイヤーの演技が光って実に面白かった。それでも視聴率が10%に届かないと、ネット界隈で散々に叩かれる。これって、脚本や演出、役者さんのせいじゃなく、ライターが「面白くない」とレッテルを貼ったせいじゃありません?
 まあクドカンの『いだてん』はね、昭和史を扱った野心的な作品でしたけど、あれが朝ドラならねえ……
 紅白も視聴率低下をとやかく言われますけど、今どき視聴率20~30%台の番組ってバケモンじゃありません? 裏を張った『ガキ使』なき今とあっては、大晦日の番組は紅白1択ですな。

PTAが子供に見せたくない番組のトップであり続けた『8時だよ!全員集合』。マンネリでくだらない、そして時には下品なギャグも、子供たちは大好きだった。

この「視聴率が下がったウンヌン」の話、なにも今に始まったことではありません。ザ・ドリフターズが縦横に活躍したTBSの『8時だよ! 全員集合!』は、最高視聴率50.5%、平均視聴率27%を誇る昭和の怪物番組だったわけですが、その全員集合でさえ、視聴率が30%を下回るや、ドリフは終わったと揶揄されたものですが、1981年に『オレたちひょうきん族』が登場するまで視聴率首位を突っ走ったのは立派だとは言えませんか?

とかく視聴者はメディアに踊らされがちです。わたしも日々で診療で患者から、「昨日、みのもんたが、〇〇だと言ってたよ」などと言われることも珍しくないわけで、それはテレビからネットの時代になっても普遍的な現象であるわけです。たとえNHKの健康番組で得た知識であっても、「待てよ」とばかりに一歩退いて、かかりつけの先生にお尋ねするのが利口だと思いますが、いかがでしょうか?
特に、『きょうの健康』の歯科コンテンツは……おっと、誰か来たようだ…………